血の通ったインプロとダンスミュージックが交差する傑作 – O.N.O (THA BLUE HERB)
理想も現実も真実も偽りも全てが混在する東京のジャングルをPUSHして疾走するサウンドトラック。目の前に広がる景色はその自由な想像の力により無限の遊び場へと深化する – 小菅剛 (cro-magnon/Jazzy Sport)
東京に拠点を持つ次世代インプロヴィゼーション・トリオ、OPSBの新作です。
前作は、2人でインストゥルメンタル・ミュージックを生成していたスタイルから、ベーシストが加わり新しいグルーヴへと進化し活動を続けてきたOPSB。今作のアルバムは、OPSB が最も多く経験してきたクラブで行うLIVE により、さらにダンスフロアを意識した作品となっている他、アルバム・タイトル『WHEELS on DENPA』からも伺える通り、謎のラジオ番組内で音楽を発信する演出や、社会問題が見え隠れする曲、初のリリシストを起用した1曲もあり、新鮮かつ斬新な印象を与える内容となっている。様々な音楽が混同する世界で、その影響下からジャンルに型をはめるスタイルではなく、様々なバックグラウンドを用いて独自に新しいスタイルを生み出すアート・フォームはメンバー全員が乗るスケートボードの文化が持つ芸術性と疎通するのである。
